その他国内の研究機関(国家プロジェクト等)
林超微粒子プロジェクト
科学技術振興機構(JST)(当時、新技術事業団)の創造科学技術推進事業(ERATO)として実施。日本の超微粒子(ナノ粒子)研究の草分け的存在。実施期間は1981年度~1986年度。
現在の日本のナノテクノロジー競争力優位性は、超微粒子プロジェクトのような世界に先駆けた戦略的なプロジェクトの推進によるところが大きい。プロジェクト終了後も、日本のナノ粒子研究を世界的にリードする成果が数多く生み出された。例えば世界初のカーボンナノチューブの発見(1991年)などがあげられる。
林超微粒子プロジェクト(科学技術振興機構(JST)ホームページ)
『超微粒子―創造科学技術』(単行本) 林 主税、上田良二、田崎 明 編 三田出版会 (1988)
ナノ粒子プロジェクト
経済産業省主管の国家プロジェクト。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託。財団法人 化学技術戦略推進機構(JCII)実施。
実施期間は2001年度~2005年度。
プロジェクトでは広島大学、東京大学内にプロジェクトの研究室が設置され、第一線の研究者たちが集結し、集中研方式にて国と大学、企業が連携してナノ粒子の研究を行ってきた。ナノ粒子プロジェクトでは、経済産業省主管のプロジェクトだけに、基礎研究はもとより実用化を見据えた研究も推進され、数多くの実用化に向けた成果が生み出された。これらの成果の多くは大学だけでなく企業にも引き継がれ、早期実用化を目指した研究がすすめられている。
【関連サイト】
・ナノ粒子の合成・機能化プロジェクト研究センターHP(広島大学大学院工学研究科 奥山研究室ホームページ)
・ナノ粒子プロジェクト広島集中研究室(広島大学内に設置。ナノ粒子研究の第一人者を擁する)
・財団法人 化学技術戦略推進機構
・ナノ粒子の合成と機能化技術プロジェクト(NEDOホームページ)
プロジェクトの概要など。(追記)5年後に追跡調査を実施、参画企業12社のうちの2社(住友大阪セメント、カネカ)が上市・製品化に成功、4社が研究・開発を継続中とのことである。