名称:銀ナノ粒子、Agナノ粒子、銀ナノコロイド、Agナノコロイド
(英語名)Silver nanoparticles, Ag nanoparticles
貴金属ナノ粒子の中では生産量が多く、電子材料や触媒、抗菌材などに用いられている。金ナノ粒子同様、種々の合成法が提唱されているが、溶液中に溶解した銀イオンを保護材(分散剤)の共存下、還元することによって得られる湿式法が一般的に知られている。
銀ナノ粒子の特徴と応用例、用途
導電材料・電子配線への応用
銀は比抵抗が低く、比較的酸化されにくい物質であるため、電子配線などの導電材料として期待されている。銀ナノ粒子の低温で融着しやすい性質を生かし、鉛フリーのはんだ代替材料の開発が進められている。また、インクジェットプリンタなどを用いた印刷法による電子配線の形成技術が開発されている。
光学材料への応用
コロイドとして分散したものは濃い黄色~褐色を呈する。これは、金属ナノ粒子特有のプラズモン吸収によるものであり、粒子径や分散性の変化によってその色は変化する。
抗菌材への応用
銀イオンの抗菌性が知られている。ナノ粒子化すると、表面原子の増大によって銀のイオン化が促進され、銀の抗菌性がさらに高まると考えられており、抗菌材への応用が期待されている。
触媒への応用
貴金属はバルクでは安定な物質であるが、ナノ粒子化することにより強い触媒活性を発現することが確認されている。銀ナノ粒子についても、触媒作用をさまざまな工業分野へ応用する研究がなされている。
銀ナノ粒子の製造・販売業者等
Sigma-Aldrich(シグマアルドリッチ(日本))
アズサイエンス株式会社(azscience.jp)
紀州技研工業株式会社(kishugiken.co.jp)
和光純薬工業株式会社(wako-chem.co.jp)
三菱製紙株式会社(mpm.co.jp)
イーエムジャパン株式会社(em-japan.com)
株式会社ダイセル(daicel.com)
銀ナノ粒子インク・ペーストPicosil®を展開。