エレクトロニクス分野は、ナノ粒子の応用分野の中でも適用範囲の広い分野の一つである。
配線材料分野
半導体回路の高密度化が進んでいる。配線ピッチの微細化が年々進んでおり、最近の最小ピッチは10nm以下にまで達している。それに伴い、周辺回路や基板の微細化も進んでいる。
微細化と並行して、ナノ粒子を応用した配線形成技術の開発が進んでいる。インクジェット方式による少量多品種生産から、印刷法による大量生産まで、金属ナノ粒子を用いた導電性インクの応用が期待されている。
放熱材料分野
半導体回路の高密度化が進むと、回路からの発熱の問題が出てくる。発生する熱を効率よく放熱することもエレクトロニクス分野の重要技術である。
放熱性に優れた材料としては、Cu, Agなどの金属のほかに、Al2O3, AlN, BN, カーボンナノチューブなどが挙げられ、セラミック基板の材料や樹脂との複合化などによる放熱性向上が検討されてきている。
光エレクトロニクス分野
量子ドット(QD)材料の量産化がすすみ、QD発光体をもちいたQDディスプレイが製品化されている。また、金属ナノ粒子の表面プラズモンを利用したプルーブ、各種センサーや、太陽電池などが提唱されている。
また、ナノ粒子を用いてメタマテリアルを作成し、光エレクトロニクスに応用する研究もなされている。
学会、研究会等
応用物理学会(JSAP)
エレクトロニクス実装学会(JIEP)
表面技術協会(SFJ)
光エレクトロニクス研究会(OPE)