ナノ粒子の国際会議に参加。錚々たるメンバーの講演だけあって会場は満員。500人は居そう。
「国際シンポジウム ナノ粒子が拓く新しい材料と新産業創出への期待」
~ナノ粒子の合成・配列と機能化、機能発現と応用~
International Symposium on Innovative Nanoparticle Technology Towards Industrial Applications
開催日:2015.8.22-8.23
会場 :大手町サンケイプラザ(東京・千代田区)
主催:財団法人 化学技術戦略推進機構
共催:独立行政法人新エネルギー。産業技術総合開発機構
後援:経済産業省
協賛:化学工学会、日本化学会、高分子学会、粉体工学会
”Transforming and Responsible Nanotechnology Research and Development” M.C.Roco(National Science Foundation NSF, USA)
・Roco博士は米国のナノテクノロジー政策のキーマン。
・世界のナノテクノロジー政策を比較、紹介。
・米国の2020年までのナノテクノロジーロードマップを解説。現在は第2世代。
「ナノテクノロジーの知識の構造化」
小宮山宏(東京大学 総長)
・プロジェクトと連携して知識の構造化を推進
・将来、プラットフォームを活用し研究の加速に貢献
「ナノ粒子とナノコンポジットの合成技術:ナノ粒子プロジェクトの研究成果」
奥山喜久夫(広島大学 教授)
・奥山教授はナノ粒子プロジェクトのプロジェクトリーダー
・塩添加噴霧熱分解(SASP)法や、ポリマー中での液相ナノ粒子合成法、自己組織化メソポーラス粒子の合成法など、独創的で実用的なナノ粒子合成法がプロジェクトから生まれた。
「ナノ粒子の薄膜化技術:ナノ粒子プロジェクトの研究成果」
山口由紀夫(東京大学 教授)
・山口教授は、ナノ粒子プロジェクトのサブプロジェクトリーダー
・ナノ粒子の自己組織化を応用し機能薄膜を形成
”Self-Organization of Nanocrystals”
Marie-Paule Pileni(University P&M Currie, France)
・欧州におけるナノコロイド研究の第一人者、Pileni教授による講演
「液相法による金ナノ粒子の合成」
林芳昌(化学技術戦略推進機構)
・粒子径3nm以下のAuナノ粒子を数wt%の高濃度で合成
・プラズモン吸収が消失
「液相法による酸化物ナノ粒子の合成」
柴本真治(化学技術戦略推進機構)
・高分子樹脂を鋳型に酸化物ナノ粒子を精密合成
・鋳型はポリマー相分離を利用し形態を制御、球状粒子と単分散ナノ粒子を合成
・組成制御性が高く、複合酸化物の合成に優位
「流通法による半導体ナノ粒子の合成」
松尾史之(化学技術戦略推進機構)
・CdSe、ZnOナノ粒子を合成。それぞれTOPO、SiO2でキャッピング
・粒子径をコントロールし、発光波長を520nm-600nmへと任意に制御
・TEMとHAADF-STEMを用い、キャッピングの状態を可視化
「FePtナノ粒子の液相法連続合成技術の開発」
岩木貫(化学技術戦略推進機構)
・FePt磁性ナノ粒子の液相法での連続合成に成功
「プラズマCVDによる単分散磁性FePtナノ粒子の合成」
松井功(化学技術戦略推進機構)
「自己組織化ナノホール配列を利用した強磁性ナノ柱配列形成と超高密度磁気記録媒体への応用」
新宮原正三(関西大学 教授)
・磁気記録媒体の高容量化に期待できる
(応用例は、垂直磁気記録型HDDの容量アップ)
「超臨界水合成による有機・無機・生体分子ハイブリッドナノ粒子合成」
阿尻雅文(東北大学 教授)
・超臨界状態=特異な反応場(水と油が混ざる)をナノ粒子合成に活用
・ナノ粒子合成と同時に表面処理ができる
・ナノ粒子表面に種々の有機官能基を表面修飾可能
「CVDによるナノ粒子の生成プロセスにおける核生成と成長」
島田学(広島大学 助教授)
「化学気相合成法による窒化ガリウムナノ粒子の合成」
阿妻靖史(化学技術戦略推進機構)
「InSbナノ粒子の合成とその性質」
武誠司(化学技術戦略推進機構)