大気中のナノ粒子と集中豪雨の関係

積乱雲

暑い日が続いている。最近は局所的な大雨も多く、折り畳み傘をもって出歩くことが多くなったが、以前にも増して雨の降り方が激しくなっているような気がする。。。

集中豪雨の原因はいろいろあるが、おおまかにいえば、

1.湿った空気が地表で熱せられ、上昇気流が発生

2.上空で冷やされて氷や水の粒が生成し、雲ができる
(氷の粒どうしがぶつかり、静電気が発生、雷となる)

3.ある一定以上の大きさになったら、雨となり地上に落下

最近の集中豪雨が激しくなっているのは、都市化により、道路のアスファルトからの熱や、生活で発生する大量の排熱(自動車やエアコン等)により上昇気流が発生しやすくなっているのが一因といわれている。これは実感としてなんとなくわかる気がする。

ただ、個人的に1.の影響だけでなく、2.の部分の影響も大きいのではないかと考えていた。

新興国の急速な工業化に伴って、PM2.5のようなナノ粒子を含んだエアロゾル微粒子が増加しているといわれている。そうすると、エアロゾル微粒子の主な成分の硫酸塩が、上空で増加して、雲を生成する凝縮核として作用するのではないかと思っていた。硫酸塩のような凝縮核を空中に散布して人工降雨が起こすアイデアが、数十年も前(私が子供のころ)見た科学雑誌に載っていて、それを真っ先に思いだしたからである。

この前、Newsweekにテキサス大学、コロラド大学ボールダー校、NASAジェット推進研究所の共同研究チームの研究結果1)2)が出ていた。

それによると、PM2.5や排気ガス、火山灰、砂塵などの大気中の微粒子(エアロゾル)が多いほど、雲の寿命は延び、よりたくさんの水蒸気をためこむとのこと。結果的に雨雲の規模を大きくし、激しい豪雨となるらしい。

やはりエアロゾルも多少は影響しているのではないかなぁと思った次第。

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