凸版印刷、ナノ粒子の散乱を応用した自然光再現照明を販売開始

凸版印刷は、イタリアの大学発ベンチャーが開発した自然光を再現するLED照明システム「CoeLux Exp Sky」(コエルクス)の販売を2018年6月から開始した。

凸版印刷、自然光再現照明を販売開始
-窓のない空間を、天窓から自然光が降り注いでいるような日当たりのよい空間に演出。ホテル、商業施設、マンション向けに販売-

2018.6.8  凸版印刷株式会社 ニュースリリース

プレスリリースの写真(上記)を見ると、天窓から太陽の光が差し込んでいるかと見紛う位。

コエルクスの最大の特徴は、天窓部分に組み込まれたナノ粒子プラスチックシートが、澄み渡った青空を再現しているところである。私たちが空を見て青く感じるのは、地球の大気圏の窒素や酸素がレイリー散乱によって太陽の光の青色成分を強く散乱するためで、それをプラスチックシートで「うまく」再現している。

大気圏のレイリー散乱を薄いプラスチックシート中で再現するには、微細なナノ粒子を樹脂中に均一に分散させることによって実現できると思われるが、実際にここまで作りこんで実用化したのはイタリアのコエルクス社が初めてだと思われる。

開発の方向性が違うかもしれませんが、個人的にはラスベガスのフォーラムショップスの天井のように、空の様子が変化すれば面白いなぁと思った次第です。雲がかかったり、星が出たり、夕焼け空になったり…

夕焼け空は、ナノ粒子の粒子径を大きくして、レイリー散乱からミー散乱へと変化させれば可能なので、今でも技術的には可能でしょうが、雲はどうするか?ですね。今後の開発の進展に期待したいところです。

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